僕の名前はパニョ
一見、ただのぬいぐるみ
でも、その真の正体はっ
…動いちゃったりするのです
「あ~れ?風真(ふうま)ぁ私のパニョ君、知らない?」
あ、今僕のことを探しているのはパパなのです
名前は聖明(せいめい)
僕を作ってくれた人
僕のパパは名医さんで、困った人を助けるために旅してるの
パパァ
僕はココにいるよ~
「あ?そこらへんにいるだろ」
この無愛想な少年は風真
パパの義弟であり助手として一緒に旅してる…一応、家族。
実は彼はまだ、僕が動くことを知らない
二・三度歩いているところを目撃されたけど…すぐ止まったからバレてないもんっ
正直、僕はこの人苦手です…
「風真ぁ…パニョ君いないよぅ(涙)」
パパが泣いてる!
僕、ここにいるよっ
「あのクマなら歩いてどっか散歩でもしてんだろ」
ガーン
バレてるし…
「パニョ君カムバァ~ク!」
「人の話聞けよ(怒)」
あ、風真さんキレそう…
パパっ
早く気付いてぇっ
「風真!これは大事件だ!パニョ君が誘拐された!」
「はぁ?っておい!どこ連れて行くつもりだ!?」
あ~また始まった…
パパの真剣に不真面目な行動
「何を言ってるのだね?今から事件解決しに行くのだよ」
うわ~…
最高に良い笑顔してるよ…
「……一人で遊んでてくれ…」
風真さん呆れて青ざめてるよ…
ご苦労さま…
「遊びじゃないもん!真剣だもん!」
パパァ(涙)
「余計たち悪いわ!!」
「いや~ん♪ゲフっ」
あ、終に風真さんに殴り飛ばされたよ
「一度死んでこいっ」
「はぃ…」
怖いよ(震)
「あ」
あ(汗)
「おい…聖明」
「ぅ~…なんだい?風真ぁ…」
「あの外にぶら下がってるのって…クマじゃないか…?」
「「………。」」
「そういえば…洗濯して干してたんだっけ…えへ」
「っ(怒)」
僕のパパはこんなんです…(涙)
早く洗濯バサミ取ってぇ
耳が痛いよ…
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携帯版HPより移植作品
2005 携帯小説にて更新
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